WASEWの「CREW NECK PACK TEE」は、日本では和歌山でしか生産できない「吊り編み生地」を使用して仕立てられています。
日本でのはじまりは明治時代まで遡るという「吊り編み機」ですが、安く早く大量に生産できる現在の編み機ではなく、なぜ効率を無視するのか。そこには絶対にゆずれなかったWASEWのこだわりがあります。
そんなデザイナーの想いが形となった、ブランド第1号アイテム「CREW NECK PACK TEE」のウラ側をご紹介します。
吊り編み機の歴史
今から100年以上も昔の明治時代、和歌山へスイス製の編み機を導入したことが始まりといわれている吊り編み機。戦後に最盛期を迎えましたが、高速機が登場する1970年台から生産効率を理由に徐々に姿を消していきました。
空気を編み込む
吊り編み機は文字通り、建物の梁から吊られた円筒状の編み機です。編み上がる生地は自重で垂れ下がっていくため、必要以上に糸への負荷がかかりません。そのため糸がリラックスし、空気を一緒に編み込んだように仕上がります。
生地にもとめた3つの条件
「本物のヴィンテージの質」「透けないこと」「着ていることを忘れるほどの肌ざわり」この3つを満たすことが絶対条件でした。構想から3年、試行錯誤を繰り返し、吊り編み機だけがこの条件を実現させました。
ストレスフリーの着心地
PACK TEEの生地は吊り編み機をつかい、丸胴(輪っか)で編んでいます。低速で編まれた風合いの良さと脇に縫い目がない丸胴生地が着ていることを忘れるような着心地の理由です。
意外なところからの評判
販売を開始してしばらくすると、以外にも女性からの購入が増えていきました。理由は洗濯した夫のシャツを見て、他とはちがう風合いが気に入ったとのこと。また、透けにくい生地なので、汗をかく夏でも1枚着として使用できる。今では男女共にファンを持つ人気アイテムとなっています。